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99.Oct.Vol 93

ホームステップ通信
当社では毎月20日にホームステップ通信を刊行しています。暮らしにまつわる 便利情報や高齢者のためのすまいづくりなど毎月盛りだくさんの話題をご提供して おります。発送ご希望の方はこちらまでメールください。


解体工事 その1  -〜不法投棄、解体の流れ〜
 皆さんご存知でしょうか?現在、年間約130万トンを越える産業廃棄物の不法投棄が行なわれ、なんと、その78.3%を建設廃材が占めているのです。廃棄物処理の問題は産業、一般を問わず現代社会のもっとも深刻な難題の一つ。何よりも、わたしたちの理解、協力が求められています。

 解体の流れ 

 

1.事前調査
工法や使用部材、基礎構造など分かったことをまとめる。

2.廃棄物の排出量を予測
運搬に何トン車がどれくらい必要か、どんな廃棄物がでるか、どんな解体方法でいくのかを検討。

 

 

3.解体
瓦、木、コンクリートなど分別しながら解体。解体するときは、晴天より小雨の方が埃がたたなくてよいが解体作業するほうにとっては、視界が悪くなるので細心の注意が必要です。(隣の家が近かったり、傷、汚れなどをつけてはいけない場所があれば、養生シートを張る。)
30坪の平均的な家の解体を例にあげてみます。
ミンチ解体と分別手解体では、約27万円ミンチ解体の方が安い。

4.運搬

5.中間処理
★中間処理時にかかる費用
 手解体
   約22万円
 ミンチ解体
   約45103万円

6.安定型最終処理
処分時に、健康・環境に大きな影響を及ぼさない廃材しか持ち込めない。

不法投棄が起きる理由

 解体の流れの35の★を見て下さい。(住宅産業解体処理業連絡協議会資料より)まず、安定型最終処理へは、5.中間処理をパスしなければ持って行くことができません。ご覧の通り3.解体時では安いミンチ解体も、5.中間処理では、倍以上の費用がかかってきます。このため、中間処埋時のコストアップを嫌い、指定場所以外で産業廃棄物を埋めたり、捨てたり等が起こっています。

※ミンチ解体・・・分別をせず、いっきに解体してしまうこと。

 

マニフェスト


少しでも解体処分に、疑問、確かめたいことがあればマニフェストで確かめることができます。マニフェストとは、解体前に各業者間で協定(3社協定)を結び廃棄物の流れを伝票(これをマニフェストと呼ぶ。)で確認するもので、最終処分の伝票が排出業者の手元に戻って適正に処理されたかを確かめられるようしたもので、どんな廃棄物がどれくらい出て、どこの業者が運搬、処理したかが分かるようになっています。
3社協定・・・元請業者と収集・運搬業者、処分業者の3社。

理解と脇力を


正しく分別して解体しようとすれば手間がかかり、お金が高くなるのは仕方がありません。少し考え方を変えて、新築する建物に解体する家の柱を再利用する、破砕したコンクリートを床下の栗石として使うなどのリサイクルでコストダウンにつなげてみてはいかがでしょう。

 

joho@homestep.com